賛否両論のある中国オフショア開発ですが、2008年の中国オフショア開発市場規模は6,940億円(NRI調べ)に達すると予想されており、2010年まで今後も年率20~30%の速度で成長すると見込まれています。

中国元の切り上げが進み、単価が上昇する中で、このような成長を続ける要因としては、中国元が多少切り上がったとしても、依然、価格メリットがあるという事に加え、日本国内のエンジニア不足が上げられます。

日本国内のITサービス市場は13兆円と試算されており、オフショア開発、派遣市場の成長により、外注サービスの市場は急成長を続けております。日本国内ではSEなど高級人材は増加傾向にありますが、市場の成長速度には追いつけておらず、SI業界では慢性的な人不足という事態になっております。

これまで日本からのオフショア開発は中国への一極集中という傾向が強くありましたが、近年ではインド・ベトナムなどもオフショア開発先として成長してきております。しかしながら、対日オフショア開発、システム開発の歴史が浅いベトナムが中国のオフショア開発と同等の水準になってくるまでには一定の期間が必要になってくるものと思われます。また、対米オフショア開発に関して実績の豊富なインドにおいては、漢字文化ではない為、日本語人材の育成に中国よりも不利な状況にあります。

確かに、数年前までの中国においては開発水準、エンジニアの水準が低いという状況はありましたが、現在では、日本向けのオフショア開発において実績を積んでいる会社が増え、一定水準に達している会社が増えてきております。もちろん、上流工程に耐え得る中国のオフショア開発企業の数は少なく、これからの課題となります。

また、中国企業の技術水準が上がる一方で、中国元の切り上げ、人件費が向上していき、単価が上昇していく事が見込まれておりますが、オフショア開発拠点の内陸化、一人辺りの生産性向上などにより、全体的な開発コストの上昇は抑えていく事が可能です。しかしながら、オフショア開発の実績が少ない内陸などにおいては、慎重にオフショアパートナーを開拓していく必要があると思われます。